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2009年12月26日 (土)

てれび指南帳(松尾羊一)より

 何かの縁でときどき好い出会いがある。昨年秋に一生に一度の本『明治の兄弟 柴太一郎、東海散士柴四朗、柴五郎』を出版して、読者を求めてあちこちウロウロした。
 還暦を過ぎているので友人たちも時間がある人が結構いて旧交を温めたり、離ればなれだったクラスメートを結びつけられたりして、出版して良かったことの一つに思えた。
 無名の筆者としては自分の本を検索して、貸出中の図書館を見つけると、遠くそちらの方にお辞儀をしている。パソコンにお辞儀をする姿を見たとしたら気持ち悪いかも。
 執筆するまでは資料漁りはもちろんゆかりの土地を旅行もしたが、熱意と内容のおもしろさは別。幕末から明治・大正、終戦までの100年余りを描いたものの、筆を抑えているので血わき肉踊るとはいかず、またとにかく長い。正直、読者は広がりません。

 ところが世の中は広いです。毎日新聞・夕刊「長屋のご隠居 てれび指南帳」松尾羊一氏が拙著をとりあげてくださいました。イブの夜新聞を広げてびっくり、もうこれ以上ないクリスマスプレゼントで感謝感激!

一部を引用させていただくと。

(09.12.24)てれび指南帳「続『JIN』の期待」より

幸  安易な未来の思い出物語あるSF手法を逆手にとったのが『JINー仁ー』なのだ。
隠居 未来からやってきた南方仁(大沢たかお)をさらに子孫をたどる現代史の幻視行に旅立たせるのだ。そこには「裏・坂の上の雲」の物語がごろごろしてるはずだ。
  例えば生涯を諜報任務に賭した石光真清が現れたり、野風(中谷美紀)は女権運動の福田英子になってもよし。橘咲(綾瀬はるか)は日本初の産科医楠本イネに変身して登場!
隠居 旧会津藩出の柴太一郎柴四朗(東海散士)に柴五郎をつづった大著「明治の兄弟」(中井けやき 文芸社)の中に大沢たかおをもぐらせてもいい。
そめ  サッパリわかんない。
隠居 『坂の上の雲』だって、司馬遼太郎が発掘した無名の青春像をめぐる物語だった。
  つまり、歴史認識痛快ドラマとして日本の「夢」を語らせるのだ。続、続『JINー仁ー』があったっていい。

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