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2010年3月19日 (金)

『明治の兄弟 柴太一郎、東海散士柴四朗、柴五郎』

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Photo  会津人・柴五郎を知っていますか?
『ある明治人の記録』でよく知られていますが、彼は清廉潔白の軍人として激動の時代を生き抜き、昭和20年87歳で生涯を閉じました。まさに日本の近代を生きたのです。

 戊辰戦争で母ら女家族5人が自害。北の大地で飢えに苦しむも、困難にうち勝ち陸軍幼年学校に入学、士官学校に進みます。『坂の上の雲』の主人公秋山好古とは同期、家族ぐるみのつきあいをします。
 秋山の弟秋山真之とも交流があり、アメリカとスペインが戦争したとき、陸海から観戦武官としてカリブ海に赴き、それぞれ立派な諜報報告をし今に残ります。
 五郎の長兄は会津藩が京都守護職となるや藩主松平容保の手足となって働きます。四兄の四朗は明治の衆議院議員となり、政治小説『佳人之奇遇』を著したベストセラー作家でもあります。
 少ないながら与謝野晶子など女性や兄弟と関わりのある人々が数百人も登場します。

 この本は会津の兄弟の伝記を書きながら、「坂の下」や敗者の目線を忘れずに、幕末明治の日本に押し寄せた欧米諸国そしてアジアと日本の関係をも描いている。
 折しも今年は日本が朝鮮半島を植民地化した日韓併合から100年になる。この100年間いくつもの戦争があったが日本はどうだった?国情やいかに?

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 2018年10月 刊行
      増補版 『明治の兄弟 柴太一郎、東海散士柴四朗、柴五郎』
                    人名索引付き
                    1900円+税

 

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